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血液ガス分析 ABG

2012.03.20 21:04| .モニタリング→血液ガス分析

動脈血液ガス分析(ABG:Arterial Blood Gas analysis)とは血液中の酸素分圧(PaO₂)や二酸化炭素分圧(PaCO₂)、水素イオン濃度(pH)などを測定する検査である。主な目的は以下の2つ。 データの見方、意味を中心に。


①呼吸(ガス交換)の状態を調べる
②酸・塩基平衡の状態を調べる



<正常値>

PaO₂ 80-100Torr(正確には=104-0.25×年齢)
PaCO₂ 35-45Torr
pH 7.35-7.45
HCO₃⁻ 22-26mEq/L
BE 0±2mEq/L

SaO₂ 95%以上
A-aDO₂ 15Torr以下
                                  ※Torr=mmHg


まずは①から

①呼吸(ガス交換)の指標


PaO₂:酸素分圧 80-100Torr
 →血液酸素化能力の指標
 →60mmHg以下(SpO₂では90%以下)で呼吸不全
 →酸素が足りていない→まずは酸素投与!(ただしPaCO₂が高くない場合)
  [規定因子]
    ・大気圧、酸素濃度(FiO₂)
    ・肺胞換気量
    ・肺胞におけるガス交換能力(換気/血流比、拡散能、シャント)


PaCO₂:二酸化炭素分圧 35-45Torr
  →肺胞換気量の指標
  →高ければ肺胞換気量は不十分(要するに息ができていない)
  →人工子呼吸器装着中なら換気回数を上げたり、PSを上げたりしてCO₂吐き出させる
  →低ければ過換気状態にある(過呼吸とか)


SaO₂:酸素飽和度 95%以上
  →血中Hbと何%結合しているかを表す。
  →PaO₂と相関(酸素解離曲線は有名)するがあくまで目安
  ex)FiO₂0.8でPaO₂390Torr、SaO₂98%
     FiO₂0.9でPaO₂120Torr、SaO₂97% 
SaO₂だけを見たらほぼ差はないが、PaO₂やP/Fをみると断然下の呼吸状態が悪い→SaO₂やSpO₂だけを過信できない


A-aDO₂:肺胞気-動脈血酸素分圧較差   5-15Torr
  →肺胞気と全身の動脈血の酸素分圧の差のこと。
  →生理的に5~15Torrの差が生じる
  →肺胞の一部に異常があり、正常なガス交換ができなくなると、A-aDo₂は開大する
           (COPD、ARDS、無気肺、間質性肺炎、etc...)




②にいきます

②酸・塩基平衡の指標

まずpHをみてアシドーシスかアルカローシスを判断
pH7.35以下→アシデミア(酸血症)
pH7.45以上→アルカレミア(アルカリ血症)

つぎに何が原因かをみていく
呼吸の   酸   PaCO₂によるものか
代謝の アルカリ HCO₃⁻によるものか


PaCO₂:二酸化炭素分圧  35-45Torr
 →肺による酸塩基平衡の調節因子
 →呼吸(換気)がうまくいかないと血中のCO₂はどんどん蓄積↑↑
   PaCO2上昇→pHは低下→呼吸性アシドーシスへ
   PaCO2低下→pHは上昇→呼吸性アルカローシスへ


HCO₃⁻:重炭酸イオン 22-26mEq/L
 →腎による酸塩基平衡の調節因子
   高い→pHは上昇→代謝性アルカローシス
   低い→pHは低下→代謝性アシドーシス

※ただし人間の体は緩衝系によりアシドーシスが起これば、そのアシドーシスを打ち消そうとして、生体は代償性のアルカローシスを引き起こす。その逆もある。
※HCO₃⁻の場合も呼吸性で代償的に変化する。そこでBEを用いる。


BE:ベースエクセス   -2~+2mEq/L
 →代謝性の変化とすぐに診断できる
   -2未満→代謝性アシドーシスor呼吸性アシドーシスアルカローシスの腎性代償
   -2~+2→代謝性の異常はなし
   +2以上→代謝性アルカローシスor呼吸性アシドーシスの腎性代償


AG:アニオンギャップ 
    10-14mEq/L
 →代謝性アシドーシスの原因をさらに細かく調べる
 →ケトン性や腎不全、乳酸↑、薬物中毒などでAG上昇
 →下痢などで腸管からHCO₃⁻が消失するとAG正常型の代謝性アシドーシスに
 →詳しくは「アシドーシス」の項目で(準備中・・・)



  


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S-Gカテーテル スワン‐ガンツカテーテル

2012.03.14 17:14| .モニタリング→S-Gカテーテル

スワンガンツ(Swan-Ganz)カテーテルは心機能や心不全を評価し、治療に反映させることを目的に用いられる。圧波形、基準値、データの意味を理解し、継時的に得られたデータと患者の状態を総括してアセスメントしていく。

挿入経路はCVカテに準じ(主に内頸静脈、鎖骨下静脈)、バルーンを膨らませることによって血流にのせ右房→右室→肺動脈へとカテーテルを誘導していく。
sg.jpg

sgkate.gif
   図1のようにそれぞれの位置に特徴的な波形がある。下に参考動画あります




《S-Gカテーテルにより得られる主なパラメータ》

CVP(中心静脈圧:Centeral Venous Pressure)
  基準値:2-8mmHg (平均圧)
  変動要因:平均圧↑で右心不全、輸液過多
         平均圧↓で循環血液量の減少

RAP(右房圧:Right Arterial Pressure)
  基準値:0-7mmHg
  変動要因:平均圧↑で右心不全、心タンポナーデ
         平均圧↓で循環血液量の減少

RVP(右室圧:Right Ventricular Pressure)
  基準値:15-20/0-8mmHg
  変動要因:収縮期圧↑で肺高血圧症、肺動脈狭窄
         拡張期圧↓で右心不全、心タンポナーデ


PAP(肺動脈圧: Pulmonary Arterial Pressure)
  基準値:17-32/8-15mmHg
  変動要因:収縮期圧↑で肺塞栓
         拡張期圧↑左心不全
       ※肺動脈拡張期圧≒肺動脈楔入圧(あくまで目安)


PCWP(肺動脈楔入圧: Pulmonary Capillary Wedge Pressure)
  基準値:6-12mmHg (平均圧)
  変動要因:平均圧↑で左心不全、肺うっ血
         平均圧↓で循環血液量の減少
※カテの先端にあるバルーンを膨らませて右心室からの圧を遮断すると、肺の毛細血管の静水圧を示すようになる。これがPCWP。この圧は左心房の圧に近いと考えられている。

ふぉれすた
上図がフォレスター分類、PCWP18以上で、CI2.2以下だとやばいということ。。。(PCWP=PAWP)



SvO₂(混合静脈血酸素飽和度) 基準値:75%前後
肺動脈血の酸素飽和度で、体の酸素需要供給バランスを示す。心拍出量の低下、貧血、低酸素血症では酸素供給量が低下するため低下し、発熱、けいれん、興奮では酸素消費量が高まり低下する。



CO(心拍出量) 基準値:4-8L/分
CI(心係数) 基準値:2.5-4.2L/分/m²
→1分間に心臓から送り出される血液容量
→心筋収縮力低下や前負荷(循環血液量の低下、心タンポナーデなど)、後負荷の上昇で低下する。
I(index)は係数でそれぞれのデータを体格補正したもの
   →単位体表面積当たりの数値でみんなに使える。


<看護上のポイント>
・RVP波形がみられたら医師に報告を、右室にカテが留置されていると不整脈を誘発する。
・毎日の胸部Xpでも位置を確認する
・その大きさから固定が不安定になりがち、固定は確実に。
・PCWP測定時はバルーンを膨らませるが、測定後はすぐにバルーンのエアを抜く。
↑通常は医師がおこなう



※以下は参考程度に

SV(1回心拍出量) 基準値:60-100ml    (SV×HR=CO)
SVI(1回心拍出量係数) 基準値:40-75ml/m²


SVR(体血管抵抗) 基準値:800-1200dynes/秒/cm⁵
SVRI(体血管抵抗係数) 基準値:1970-2390dynes/秒/cm⁵/m²


PVR(肺血管抵抗) 基準値:<250dynes/秒/cm⁵
PVRI(肺血管抵抗係数) 基準値:<285dynes/秒/cm⁵/m²


RVEDVI(右室拡張終末期容積) 目安:80-150ml/m²  →ボリュームの指標
RVEF(右室駆出率) 基準値:45-50%
→右室1回拍出量を駆出率で割ると、右心室が最も拡張した時の容積すなわち拡張期終末容積(End-diastric volume)が計算できる。正常値は45~50%程度とされている。EFが低下し、かつEDVIが上昇していれば重度の心不全を意味す


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ARDS 急性呼吸窮迫症候群

2012.03.11 23:04| .急性期病態→ARDS 急性呼吸窮迫症候群

急性呼吸窮迫症候群
(acute respiratory distress syndrome:以下ARDS)

肺毛細血管のびまん性障害に起因する、透過性亢進型で非心原性の肺水腫である。以前はショック肺と呼ばれていた。 なお急激で重症の呼吸不全をきたす病態の症候群であり、疾患単位ではない点に注意。左心不全などの心原性の肺水腫は本概念に含めないのはその病態生理から当然である。 根本的な治療法はいまだなく死亡率は40~60%と高い。敗血症などを起因として発症することが多い。

急性期を過ぎると、肺胞内・間質の器質化が起こり膠原繊維の増生などにより線維化期に至る。肺の線維化は不可逆性であり、慢性の呼吸機能低下を引き起こし、死亡することもある。

ards.jpg
http://www.homeofpoi.com/lessons_all/teach/Firebreathers-Lung-or-ARDS-11_52_198

<症状・兆候>
・急激に進行する呼吸困難、チアノーゼ
・聴診にて両側びまん性に水泡音が聴かれ
・胸部X線像にて肺野全体に両側びまん性浸潤がみられ
・血ガスにてPaO2↓↓、PaCO2↓、A-aDO2開大
・酸素吸入が効きにくい低酸素血症を認める

<診断基準>→以下のすべてを満たす
①急性発症
②呼気週末陽圧換気(PEEP)の圧にかかわらず、P/F比≦200
③胸部X線像で両側びまん性浸潤影を呈する
④PAWPが18mm以下、またはLAPの所見がない(心源性肺水腫ではないということ)

<治療>
・まずPEEPをかけて酸素投与を行う
・利尿薬を投与し、輸液を制限する
・基礎疾患の治療を行う(敗血症の場合、抗菌薬を投与)
・ステロイド剤により炎症を抑える(肺の線維化を防ぐ)
・好中球エステラーゼ阻害剤(エラスポール®)などの原因除去療法






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PCPS 経皮的心肺補助

2012.03.11 16:41| 補助循環→ PCPS

PCPS(Percutaneous Cardio Pulmonary Support)とは機械的補助循環の一つで、遠心ポンプと膜型人工肺を用いた閉鎖式回路の人工心肺装置により、大腿動静脈経由で心肺補助を行う。血液ポンプを用いて心臓ポンプ機能を代行することで、迅速かく確実に全身の循環を補助する。また膜型人工肺を使用することにより酸素化を改善させる。



①脱血:大腿静脈からアプローチし、右房(orその付近)までカニューレをすすめて留置。
②遠心ポンプで脱血された血液は膜型人工肺を通り酸素化される。
③送血:大腿静脈動脈に留置されたカニューレにより送血される。(PCPSの送血流は自己心からみて対向流)


心補助率:50~70%
補助効果:流量補助(1分間に3~4Lの血液流量→PCPS Flowという)
特   徴:左右心室の前負荷軽減、心拍出量増加、低酸素血症の是正、簡易で経皮的に挿入可能、左室の後負荷は増えてしまう


pcps_20120311171653.jpg




機器のしくみ
・遠心ポンプ:羽根車の回転により血液の脱血、送血を行う。循環が成立する補助流量で回転数を(2000~2500rpm)を調整。
・膜型人工肺:人工肺内の細孔を通じて血液・酸素が直接接触し、拡散の原理を利用し静脈血を動脈血へ交換する(ガス交換)
・駆動装置:遠心ポンプの回転数を調整する働きを持ち、PCPS Flow、駆動時間が表示される。
・酸素ブレンダー:ガス交換力を評価し、酸素投与量を評価する(酸素流量:0~10L/分、酸素濃度:21~100%)

settling gam,enPCPS操作パネル
O2 gamen maku.jpg
酸素ブレンダー&膜型人工肺
酸素流量↑でPaO2上昇、PaCO2低下
酸素濃度↑でPaO2上昇、PaCO2変化なし



膜型人工肺の劣化
血漿(血清)リーク現象
→人口肺に血中蛋白などが付着しガス流路内に血漿成分が漏出する現象、ガス交換能が著しく減少する。早めの回路交換を
・wet lung現象
→人工肺のガス流路に結露が貯留する現象で、ガス交換能率が低下。O2フラッシュで対応。





≪適応病態≫
重度心不全、心源性ショック、緊急心肺蘇生、人工呼吸器の補助限度を超えた重度呼吸不全、開心術後の人工心肺離脱困難例


≪適応基準≫→カテコラミンをIABPを使用しても以下を満たす重度心不全
・心係数2.0L/min以下
・収縮期圧80mmHg以下
・PCWP20mmHg以上
・CVP22mmHg以上


≪禁忌≫
・重度の大動脈弁閉鎖不全
・出血性ショック
・閉塞性動脈硬化症
・播種性血管内凝固症候群(DIC)


≪補助流量の決定因子≫
①混合静脈血酸素飽和度(SvO2)65%以上
②血圧維持:平均血圧60mmHg
③代謝性アシドーシス、乳酸値の改善
④尿の流出
⑤大動脈の開放が認められる(心エコー)
⑥右上肢の酸素化評価(血ガス)、理由は下図参照
pcps3_20120311204050.png




≪合併症≫
①血栓塞栓症、空気塞栓
②出血、カテーテル刺入部からの出血、血腫形成
③下肢の動脈虚血
④感染
⑤血小板減少
⑥送血管挿入時の動脈壁の損傷、解離、穿孔など



≪看護のポイント≫
・PCPS特有の管理
      →遠心ポンプの回転数
      →PCPS Flow
      →人工肺の酸素濃度、流量
      →送・脱血管の色調差
      →無停電電源からの電源供給
      →回路内血栓
      →送・脱血管の屈曲
      →刺入部のガーゼ汚染の有無などを確認
      →ACT目標150~250秒
・患者の観察
      →血行動態:BP、HR、SvO2、PCWP、CVP、RAP、不整脈、尿量、
      →出血
      →血栓塞栓症 
      →感染兆候
      →意識レベル、鎮静レベル
      →末梢循環:足背動脈触知、冷感、皮膚の色、疼痛の有無
      →挿入部の出血と腫脹の有無などなど
      →褥瘡
      →X線写真




≪回路(人工肺)交換時のポイント≫
・人工肺交換後の回路内の血液には、薬剤が注入されていないため、その血液が体内に流入することによって、循環動態の変化を招く恐れがあることを念頭におく。交換時は複数の医師やMEさんなどと連携を取りながら行う。(医師は4人以上は必要と思う)
・必要時はショット用のNoAや降圧剤、負荷用のMAP,FFPなども準備



実際の手順(おおまかな流れ)
→まずは人員を集める
→医師にて消毒、ドレーピング
→必要物品を全て出す
→ACTコントロールのため、指示分のヘパリンをiv
→MEさんがプライミングされた回路をスタンバイさせている
→前回路を外す
→ナースはタイマー測定を開始
→ヘパリン生食にてプライミング、エア抜きをしつつ新回路を装着
→適宜、回路停止時間の報告、バイタルの報告
→回路交換終了
→刺入部の被覆、皮膚保護材の使用
→以降もバイタル、ACTをフォロー



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