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IABP 大動脈内バルーンパンピング

2012.02.02 23:37| 補助循環→ IABP

はじめに、補助循環とは
「心不全に対して、一時的に心臓のポンプ機能を補助、代行し心臓のポンプ失調の回復を待つ方法」のことである。

心源性ショックを含む重症心不全が薬物治療抵抗性となった場合には、機械的補助循環が必要となる。IABP,PCPS(ECMO),VASの補助循環シリーズで。。。



IABP(intraaortic balloon pumping)とは大腿動脈からアプローチし、胸部下行大動脈内にバルーンを留置、心電図上のR波あるいは大動脈圧波形に同期させて駆動装置意を働かせて、ヘリウムガスによってバルーンを膨張、収縮させて行う補助循環法である。

心補助率:15~20%
補助効果:補助
特  徴 :冠血流↑ 、脳血流↑ 、左心の後負荷軽減、簡易で経皮的に挿入可能





IABPバルーンは鎖骨下動脈下2cm~腎動脈の上





★IABPの二大効果
iabp03.gif
                          Aラインモニターでの圧波形はこのような感じ

ダイヤストリック・オーグメンテーション(Diastolic Augmentation)
- 心臓の拡張期にバルーンを膨張
心臓の拡張期開始時(大動脈弁閉鎖- ディクロティック・ノッチ)に合わせてバルーンをインフレート(膨張)させることによって大動脈内の血液量が置換される。この結果、動脈圧が上昇して冠動脈への血流が増加し、心筋により多くの酸素が供給される。

シストリック・アンローディング(Systolic Unloading)
- 心臓の収縮期にバルーンを収縮
心臓の収縮期開始(大動脈弁が開く- 大動脈圧波形の立ち上がり)直前にバルーンをディフレート(収縮)させることによって大動脈内の圧が急激に下がり、心臓はより容易に血液を駆出することができるようになる。その結果、心仕事量および心筋酸素消費量が著しく軽減するため,心拍出量の増加だけでなく、ダメージを受けた心臓を回復させることにも役立つ。

キャプチャ




≪適応疾患≫
心源性ショック、左心不全、急性冠症候群、ハイリスクPCI、CABG術後など

≪適応基準≫→カテコラミンを使用しても以下を満たす重度心不全
・心係数2.0L/min以下
・収縮期圧80mmHg以下
・PCWP20mmHg以上
・尿量0.5ml/kg/H以下


≪禁忌≫
・AR(大動脈閉鎖不全症)などによる心不全
・真性大動脈瘤、大動脈解離
下肢閉塞性動脈硬化症などなど


≪離脱時の指標≫
・収縮期圧90mmHg以上
・PCWP18mmHg以下
・心係数2.0L/min以上
・尿量0.5ml/kg/H以上
※1:1→1:2とウィーニングを進めてきながら離脱。1:3はあまりみない印象。


≪合併症≫
・挿入時大動脈壁の損傷、解離
・下肢の血行障害
・バルーン破裂により動脈にヘリウムガスや血栓形成による塞栓をきたす
・感染(局所感染、敗血症)
・血液成分の破壊
・血栓塞栓症
・出血、血腫形成など


≪看護のポイント≫
・IABP特有の管理
     →機器が無停電電源に接続されているか確認
     →心電図トリガーの場合は電極をしっかりと固定
     →バルーン波形の観察
     →ヘリウムガスの残量チェック
     →ビニールチューブの曇り、血流の逆流など
     →ACTのコントロール目標150秒以上
・患者の観察
     →血行動態:BP、HR、、CI、PCWP、不整脈、尿量
     →末梢循環:足背動脈触知、冷感、皮膚の色、疼痛の有無
            :しびれ(腓骨神経の麻痺)の有無
     →胸部症状の有無
     →挿入部の出血と腫脹の有無などなど



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