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PCPS 経皮的心肺補助

2012.03.11 16:41| 補助循環→ PCPS

PCPS(Percutaneous Cardio Pulmonary Support)とは機械的補助循環の一つで、遠心ポンプと膜型人工肺を用いた閉鎖式回路の人工心肺装置により、大腿動静脈経由で心肺補助を行う。血液ポンプを用いて心臓ポンプ機能を代行することで、迅速かく確実に全身の循環を補助する。また膜型人工肺を使用することにより酸素化を改善させる。



①脱血:大腿静脈からアプローチし、右房(orその付近)までカニューレをすすめて留置。
②遠心ポンプで脱血された血液は膜型人工肺を通り酸素化される。
③送血:大腿静脈動脈に留置されたカニューレにより送血される。(PCPSの送血流は自己心からみて対向流)


心補助率:50~70%
補助効果:流量補助(1分間に3~4Lの血液流量→PCPS Flowという)
特   徴:左右心室の前負荷軽減、心拍出量増加、低酸素血症の是正、簡易で経皮的に挿入可能、左室の後負荷は増えてしまう


pcps_20120311171653.jpg




機器のしくみ
・遠心ポンプ:羽根車の回転により血液の脱血、送血を行う。循環が成立する補助流量で回転数を(2000~2500rpm)を調整。
・膜型人工肺:人工肺内の細孔を通じて血液・酸素が直接接触し、拡散の原理を利用し静脈血を動脈血へ交換する(ガス交換)
・駆動装置:遠心ポンプの回転数を調整する働きを持ち、PCPS Flow、駆動時間が表示される。
・酸素ブレンダー:ガス交換力を評価し、酸素投与量を評価する(酸素流量:0~10L/分、酸素濃度:21~100%)

settling gam,enPCPS操作パネル
O2 gamen maku.jpg
酸素ブレンダー&膜型人工肺
酸素流量↑でPaO2上昇、PaCO2低下
酸素濃度↑でPaO2上昇、PaCO2変化なし



膜型人工肺の劣化
血漿(血清)リーク現象
→人口肺に血中蛋白などが付着しガス流路内に血漿成分が漏出する現象、ガス交換能が著しく減少する。早めの回路交換を
・wet lung現象
→人工肺のガス流路に結露が貯留する現象で、ガス交換能率が低下。O2フラッシュで対応。





≪適応病態≫
重度心不全、心源性ショック、緊急心肺蘇生、人工呼吸器の補助限度を超えた重度呼吸不全、開心術後の人工心肺離脱困難例


≪適応基準≫→カテコラミンをIABPを使用しても以下を満たす重度心不全
・心係数2.0L/min以下
・収縮期圧80mmHg以下
・PCWP20mmHg以上
・CVP22mmHg以上


≪禁忌≫
・重度の大動脈弁閉鎖不全
・出血性ショック
・閉塞性動脈硬化症
・播種性血管内凝固症候群(DIC)


≪補助流量の決定因子≫
①混合静脈血酸素飽和度(SvO2)65%以上
②血圧維持:平均血圧60mmHg
③代謝性アシドーシス、乳酸値の改善
④尿の流出
⑤大動脈の開放が認められる(心エコー)
⑥右上肢の酸素化評価(血ガス)、理由は下図参照
pcps3_20120311204050.png




≪合併症≫
①血栓塞栓症、空気塞栓
②出血、カテーテル刺入部からの出血、血腫形成
③下肢の動脈虚血
④感染
⑤血小板減少
⑥送血管挿入時の動脈壁の損傷、解離、穿孔など



≪看護のポイント≫
・PCPS特有の管理
      →遠心ポンプの回転数
      →PCPS Flow
      →人工肺の酸素濃度、流量
      →送・脱血管の色調差
      →無停電電源からの電源供給
      →回路内血栓
      →送・脱血管の屈曲
      →刺入部のガーゼ汚染の有無などを確認
      →ACT目標150~250秒
・患者の観察
      →血行動態:BP、HR、SvO2、PCWP、CVP、RAP、不整脈、尿量、
      →出血
      →血栓塞栓症 
      →感染兆候
      →意識レベル、鎮静レベル
      →末梢循環:足背動脈触知、冷感、皮膚の色、疼痛の有無
      →挿入部の出血と腫脹の有無などなど
      →褥瘡
      →X線写真




≪回路(人工肺)交換時のポイント≫
・人工肺交換後の回路内の血液には、薬剤が注入されていないため、その血液が体内に流入することによって、循環動態の変化を招く恐れがあることを念頭におく。交換時は複数の医師やMEさんなどと連携を取りながら行う。(医師は4人以上は必要と思う)
・必要時はショット用のNoAや降圧剤、負荷用のMAP,FFPなども準備



実際の手順(おおまかな流れ)
→まずは人員を集める
→医師にて消毒、ドレーピング
→必要物品を全て出す
→ACTコントロールのため、指示分のヘパリンをiv
→MEさんがプライミングされた回路をスタンバイさせている
→前回路を外す
→ナースはタイマー測定を開始
→ヘパリン生食にてプライミング、エア抜きをしつつ新回路を装着
→適宜、回路停止時間の報告、バイタルの報告
→回路交換終了
→刺入部の被覆、皮膚保護材の使用
→以降もバイタル、ACTをフォロー



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K様ご指摘ありがとうございます。

修正させて頂きました。あれではV-V ECMOになってしましますね(^_^;)








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